
結論:うまくいかない時に変えるのは、努力の量ではなく方向
経営がうまくいかない時、多くの人は「もっと頑張ろう」とします。私も長くそうでした。
でも、振り返ると、突破口はいつも「努力の方向を変えたとき」に開いていました。苦労の中身を増やすのではなく、向きを変える。夜がだめなら昼へ。店に来てもらえないなら、こちらから届ける。やっていることを一段増やすのではなく、向きを変えただけで、景色が変わったことが何度もあります。
株式会社∞Deliciousの関根です。17歳から飲食の現場に立ち、今も自分の店を経営しながら、飲食店や厨房を持つ事業者の支援をしています。
この記事は、手法の前にある「考え方」の話です。数字の作り方をどれだけ学んでも、動けなければ何も変わりません。逆に、考え方がひとつ変わるだけで、同じ状況がまったく違って見えることがあります。
こんな方に向いています
✅ 毎日一生懸命やっているのに、結果がついてこない
✅ 新しいことを始めたほうがいいと分かっているのに、踏み出せない
✅ 「うちには無理だ」と、やる前に判断してしまう
✅ うまくいかない理由を、環境や運のせいにしていると薄々気づいている
✅ 相談できる人がいなくて、一人で抱えている
どれかに心当たりがあるなら、この先が役に立つはずです。
なぜ、手法より先に考え方なのか
私はこれまで、いくつもの失敗をしてきました。
20歳で200万円を投じて起業し、その後、飲食店を7店舗まで増やしました。「多角化してやるぞ」と鼻息は荒かったのですが、増えるほど目が届かなくなり、これ以上続けたら周りに迷惑をかけると判断して撤退しました。増やすことと、続けることは、まったく別の才能だと痛感しました。
その頃は事故が続き、借金も抱え、生きる意味が分からなくなるほど思い悩んだ時期もあります。当時は「こんな経験、何の意味があるんだ」としか思えませんでした。
でも今、経営に悩むオーナーさんと向き合うとき、その時の痛みが「この人の気持ちが分かる」という力に変わっています。痛みが、使命になった。そう感じています。
だから私は、テクニックの前に考え方の話をします。売上の作り方を知っていても、動けなければ数字は変わりません。そして動けるかどうかは、能力ではなく、物事の受け取り方で決まることが多いからです。
私が大事にしている5つの考え方
1. 苦労の中身ではなく、努力の方向を変える
うまくいかない時ほど、人は同じ方向に力を足そうとします。でも、行き止まりで強く押しても壁は動きません。コロナ禍のとき、私は夜がだめなら昼へ、来てもらえないなら届けようと方向を変えました。量ではなく向きを変える。これが一番効きます。
詳しくはこちら:うまくいかない時は「苦労の中身」でなく「努力の方向性」を変える
2. 原因を外側でなく、内側に置く
景気が悪い、立地が悪い、人が来ない。外側のせいにしている間は、打つ手がありません。自己責任だと責める話ではなく、単純に「自分の中にあるもののほうが変えやすい」という話です。視点を変えた瞬間、同じ状況が違って見えてきます。
詳しくはこちら:「うちには無理」という思い込みを外す
3. 苦労を、苦労として受け止めない
困りごとを正面から「苦労」として受け取ると、乗り越えなければいけない壁になります。そうではなく「さて、どう解決しようかな」と受け取ると、不思議とするする片付いていきます。同じ出来事でも、受け取り方で消耗の量がまったく違います。
詳しくはこちら:苦労を苦労として受け止めない考え方
4. 増やすことと、続けることを分けて考える
私は7店舗まで増やして失敗しました。増やす才能と、続ける才能は別物です。新しいことを始める前に、「これは自分が続けられる形か」を一度考える。これだけで、避けられる失敗がかなりあります。
詳しくはこちら:7店舗まで増やして撤退した話
5. 痛みは、いつか使命になる
今まさに苦しい時期にいる人に「その経験には意味がある」と言われても、腹が立つだけかもしれません。私もそうでした。ただ、後から振り返ると、あの時の痛みが今の仕事の土台になっています。材木屋の息子らしく、素材は全部使う。それが私の生き方です。
詳しくはこちら:「痛みが使命になる」という考え方
考え方は、小さな実証で変わる
ここまで考え方の話をしてきましたが、気持ちだけで変わるとは思っていません。
人が「できるかも」と思えるようになるのは、実際に小さくやってみて、できた時です。だから私は、大きな決断の前に小さく試すことを勧めています。
私自身も、デリバリーを始めるときは小さく出しました。そこから数字を見て、利益の設計をやり直し、自分の店で貢献利益率約45%を確認しました。貢献利益率とは、食材原価・梱包費・プラットフォーム手数料をすべて差し引いた後に残る割合です。この数字も、頭で考えて出たものではなく、やってみて測った結果です。
大きな投資をせず、失っても痛くない範囲で試す。うまくいったら広げる。だめなら方向を変える。これを繰り返すうちに、「できるかも」が「できる」に変わっていきます。
よくある質問
Q. 考え方を変えろと言われても、気持ちの問題では変わりません。
その通りだと思います。だから、考え方を変えてから動くのではなく、小さく動いてから考え方が変わる順番をおすすめしています。
Q. 環境が本当に厳しい場合もあるのでは?
あります。立地や商圏など、自分では変えられない条件は確かに存在します。その場合も、条件を正しく見極めたうえで、自分に動かせる部分を探すことが出発点になります。
Q. 前向きになれない時期は、どうすればいいですか?
無理に前向きになる必要はないと思っています。私自身、何年も抜けられない時期がありました。心身の不調が続く場合は、まず休むことや、専門家に相談することを優先してください。
まとめ:同じ状況でも、見え方は変えられる
私が大事にしているのは、この5つです。
✅ 苦労の中身ではなく、努力の方向を変える
✅ 原因を外側でなく、内側に置く
✅ 苦労を、苦労として受け止めない
✅ 増やすことと、続けることを分けて考える
✅ 痛みは、いつか使命になる
どれも、私が失敗しながら身につけたものです。最初からできていたわけではありません。
人生も経営も、面白がれるかどうかが全てだと思っています。私の座右の銘は「茨の道は土足で歩く」です。
∞Deliciousでは、数字の話をする前に、まずその方の話をとことん聞くところから始めています。今ある厨房の空き時間から小さく試す方法も含めて、一緒に考えますので、お気軽にご相談ください。
▶ ご相談はこちらhttps://lin.ee/STXP23p
関根和樹(株式会社8Delicious 代表取締役)
17歳から飲食の現場に立ち、飲食店経営とコンサルティングに従事。5年で139名の事業者を支援。自身の店で遊休厨房を使ったデリバリーを実証し、貢献利益率約45%を確認。
主な事業:コンサルティング/飲食業/弁当事業/ケータリング事業/広告運用事業/不動産事業


