
| 常連客の注文にも、毎回手数料を払い続けていませんか。同梱カードからLINEへ、そして自社配達へ。手数料の外に常連を連れ出す方法を、∞Delicious代表が解説します。 |
結論:プラットフォームは出会う場所、常連が住む場所は自分の側
デリバリーのプラットフォームは、新しいお客様と出会うには優れた場所です。そこに手数料を払う価値は十分あります。
ただ、一度おいしいと思ってくれた常連のお客様が、2回目も3回目もアプリ経由で注文すると、そのたびに手数料がかかります。同じお客様に、何度も出会いの費用を払い続けている状態です。
だから、出会いはプラットフォームで、その後の関係は自分の側へ。LINEや自社の注文窓口に移ってもらえれば、その注文の手数料はかかりません。
株式会社∞Deliciousの関根です。17歳から飲食の現場に立ち、今も自分の店を経営しながら、厨房を持つ事業者の支援をしています。
こんな方に向いています
✅ リピーターの注文にも毎回手数料を払っている
✅ 注文してくれた人が誰なのか分からないままになっている
✅ 一度きりの注文で終わってしまう
✅ 配達できる範囲が近く、自分たちでも届けられる
また頼んでもらえる店の4つの要因
囲い込みの前に、そもそも「また頼みたい」と思ってもらえないと始まりません。私が大事にしているのは次の4つです。
- 味 — 届いた瞬間においしいこと。作りたてのおいしさではなく、30分後のおいしさで考える
- 速さ — 早く、熱いうちに届くこと
- 手書きのひとこと — 「誰が作ったか」が伝わること
- 次に使えるクーポン — また頼む理由があること
3と4は、大きなチェーン店が構造的に苦手なところです。個人店や小さな事業者だからこそ効きます。
手数料の外へ連れ出す手順
手順1:商品にカードを同梱する
手書きのサンキューカードと、ショップカードを1枚入れます。手書きは一言で十分です。印刷された定型文と、手書きの一言では、受け取る側の印象がまったく違います。
手順2:ショップカードにLINEのQRを載せる
ショップカードには、LINE公式アカウントのQRコードを載せます。自社のアプリや注文サイトがあれば、それも載せます。
QRは1つに絞るのがコツです。複数あると迷って、結局どれも登録されません。
手順3:登録する理由をつくる
「LINE登録で次回○円引き」のように、その場で登録する理由を用意します。ここで渡すクーポンは、アプリの次回割引ではなく、自分の側で使えるものにします。アプリの割引だと、常連がアプリに留まり続けてしまいます。
手順4:登録後に送るものを決めておく
登録してもらったあと、何も送らないと忘れられます。かといって毎日送ると、ブロックされます。月に1回程度、新しいメニューの案内や、使えるクーポンを送る。これくらいの頻度が続けやすいです。
手順5:近い範囲は自社配達に切り替える
LINEから直接注文が入るようになったら、近い範囲は自分たちで届けます。ここは手数料がかかりません。ただし、配達に出る時間と人の手はかかります。「手数料ゼロ=全部利益」ではない点に注意してください。
気をつけたいこと
プラットフォームを敵にしない
新しいお客様と出会う場所としては、やはり強力です。常連を自分の側に移しても、新規との出会いはプラットフォームに任せる。この二段構えが現実的です。
各サービスの規約を確認する
同梱物や販促の扱いについては、各プラットフォームでルールが定められている場合があります。カードを入れる前に、最新の規約を確認してください。
自社配達のコストを計算する
手数料はかからなくなりますが、配達する人の時間はかかります。往復にかかる時間と、その間に厨房が止まらないかを見たうえで、自分たちで届ける範囲を決めてください。
離脱は「見える場所」に移して初めて拾える
プラットフォーム経由の注文では、誰が注文したのかが店には分かりません。だから「Aさんが来なくなった」を追うことはできません。見られるのは、リピート率などの全体の数字だけです。
一方、LINEに登録してもらえれば、しばらく注文のない人に案内を送るといった個別の対応ができます。囲い込みは、手数料を外すための仕組みであると同時に、離脱を見えるようにする仕組みでもあります。
よくある質問
Q. 手書きのカードを全件に入れるのは大変では?
一言で十分です。「ありがとうございます」に、店名と自分の名前を添えるだけでも伝わります。時間がない日は印刷のカードに切り替えても構いません。
Q. LINE登録は何%くらいされますか?
店や商品によって差が大きいところです。まずは自店で数字を取ってみてください。登録の理由(次回クーポンなど)があるかどうかで、大きく変わります。
Q. LINEで何を送ればいいか分かりません。
新しいメニューの案内、季節の商品、使えるクーポン。この3つで十分です。毎回何か特別なことを書く必要はありません。
まとめ:出会いは借りて、関係は自分で持つ
✅ また頼まれる理由は、味・速さ・手書きの一言・次に使えるクーポン
✅ 同梱カードにLINEのQRを1つだけ載せる
✅ 渡すクーポンは、アプリではなく自分の側で使えるものにする
✅ 近い範囲は自社配達に切り替える(ただし配達の手間は計算に入れる)
✅ 囲い込みは、離脱を見えるようにする仕組みでもある
新規のお客様との出会いにお金を払うのは、投資です。同じお客様との2回目以降にまで払い続けるのは、設計次第で変えられます。
∞Deliciousでは、同梱カードの作り方から、LINEの運用、自社配達に切り替える範囲の決め方まで支援しています。お気軽にご相談ください。
▶ ご相談はこちらhttps://lin.ee/STXP23p
関根和樹(株式会社8Delicious 代表取締役)
17歳から飲食の現場に立ち、飲食店経営とコンサルティングに従事。5年で139名の事業者を支援。自身の店で遊休厨房を使ったデリバリーを実証し、貢献利益率約45%を確認。
主な事業:コンサルティング/飲食業/弁当事業/ケータリング事業/広告運用事業/不動産事業


